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| 特集 > 【修復写真館】 |
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■セピア色に色褪せてしまった写真を修復してみる。 |
| 【紅丸】 |
![]() ![]() x2・顔がちょっと……小さすぎてどのドットが何を表しているのかわかりにくいせいで元とかなり違うかもしれない。 ・聖剣の隠れている部分を補完した。 ・聖剣を握っている右手がどうにもおかしい……と私が思ったので、 指を書き足しました。 ・鞘を書き足した。 ・右手で構えているということは右が利き手? なのになぜ鞘が右腰に? 攻略本の設定画だと右腰に付けてる(持ってる?)絵が1枚。左腰に付けてる絵が2枚。どっちだ!? 武士の時代だと右利きに矯正させられたからみんな左に帯刀するらしいのだが…… 千年前の人達だしそういう理屈が当てはまるのかどうか謎だ。 |
| 【カラス】 |
![]() ![]() x2・結構小さい。 ・全体的にあんまり黒くない。 ・もっと漆黒にして欲しかった気もするが、 夜のエンディングで漆黒だと見えなくなってしまう故のカラーリングだったのだろうか。 |
| 【義経】 |
![]() ![]() x2・ベルトの色はセピア色の具合から察すると白になりそうだが、設定画を参考に黒くした。 ・聖剣の玉は一応キラリとさせてみた(実際は単色)。 ・義経の肌は他の火の勇者の男性と比べて浅黒い。瀬戸の海で日焼けしたのだろうか。 ・以前から聖剣の柄がなんかおかしいなと思ってはいたのだが、 聖剣の柄どころではなく、手首辺りからバッサリ切れてズレていたことがわかった。 手首辺りから5ドット下、聖剣の鍔から先もさらに3ドット下にズレていた(手首と合わせると合計で8ドット)。 上の画像は修正してあります。 →ズレの検証画像(セピア色のが原作ままの画像) →単純な比較画像(セピア色のが原作ままの画像) なぜこんなことになっているのかは、私には知る由もない。 絶対ズレてると思うけど、万が一ズレてなかったら……済まぬ。 |
| 【女彦】 |
![]() ![]() x2・体がかなり隠れているけど、作りが単純なので書き足すのも楽だったし、違和感もあまりないかなと思う。 ・大霊院女彦をこの位置で持つと、玉が見えそうに思うけど、 なんとなくそれだと格好悪いかなと思い、玉は見えないようにしておいた。 ・胸当てと肩掛けの付け根の左肩側の配色が、元は白っぽくなっていたが、 構造上は胸当てと同じ物のはずなので、胸当てと同じ色にした(元が着色を間違っているという話)。 |
| 【静】 |
![]() ![]() x2・改めてみるとこの人ちっさいですね。 ・この絵を見ていると、なぜか名探偵コナンを連想する……。 ・胸元の梵天は左右についているはず。盾がこの位置なら左胸の梵天も見えそうですが、 見えないのでそのままにしてある。 |
| 【三郎】 |
![]() ![]() x2・聖剣の鍔の出っ張りが腕からはみ出ていそうな気もするが、はみ出ていないのでそのまま。 |
| 【松虫】 |
![]() ![]() x2・体がほとんど隠れ過ぎて加筆の方が多いかも。 ・色のほとんどは攻略本を参考に。 ・もうちょっとスカートみたいなのをヒラっとさせたい気もしたが、三郎からはみ出ていない範囲だとこれが限界だった。 ・足の位置とかも、三郎の体と鞘の間から足が見えない位置となるとこんな感じ以外無いかと思う。 ・下半身のやつは一応ふんどしをイメージして書いた。千年前だしパンツは無いだろう……といっても架空の世界だからどうでもいいといえばどうでもいいのだが。 ・女性としては結構大柄なような……。 |
| 【七人の火の勇者】 |


x2| ・みんな勢揃い。千年前の雄姿が復活です。 |
| 【七人の火の勇者】 |
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・聖剣と対話する時の真っ青な顔を復元。 ・他の顔画像の描画法則に基づいて、輪郭の主線を追加した。色もなるべく他画像から持ち寄って再現。 ・せっかく生き返ったので、目をぱちくりさせてあげて、口の中も描いたし、 生首だと怖いので首から下も追加してあげた。 ・やろうと思えばギザギザを目立たなくさせることも出来るが、あえてそのまま。 ・口パクは元のままの位置と枚数。カラス、義経、松虫が2パターンなのも元のまま。 紅丸の口パクはゲーム内で「閉じた口の基本絵の上に、少し開けた口、大きく開けた口の絵を被せる」 という形で口パクを表現していますが、「少し開けた口」の絵が閉じた口より小さかったせいで、 隠れるはずの閉じた口が少し見えていたので修正してある。 ・紅丸と三郎以外の火の勇者は、装備品の中にある宝石の色が各聖剣についている玉の色になっていたので、 それぞれの色に変更した。 ・カラスの額にもなぜか聖剣の玉と同じ橙色の丸いものがついていたのだが、上記の回想シーンの絵でも、 設定画でもそのようなものが見当たらないので削除した。 ・紅丸の画像の高さと、他の画像を縦に二個並べた時の高さが同じになるのは偶然だった。ラッキー! ・目パチは結構な速度でやってるはずなんだけど、ブラウザで見ると少し遅く見える……。 |
| 【千年前の戦争シーン】 |


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・思っていた以上に知らない敵が多かった。作業前は「ヤトだろうな」と思っていた長いヤツが、
よくよく見ると全くヤトと違うただの大蛇だった。
天外魔境IIにはノーマルな大蛇が居ないという事に改めて気付かされた。 ・百鬼王がうろついてるのは意外だった。 ・背景は本来一色なのだが、ただの青空にすると戦争中にしてはほのぼのし過ぎていたので、 暗黒ランが生えている状態の出雲大社を玉造村の塔から見た時の背景を、さらに赤っぽく調整した。 ・確認出来た敵は…… →火炎の舞い/凍竜 →惨殺王/紫色の接吻 →空爪/夜翼/飛びガラ →鉄の虫ケラ →一角星 →絶対零度 →マダラ女王 →百鬼王 →魔将パジャラ ・似てるので色を拝借した敵 →鎧グモ →双頭 →ナジャラ/土縄 →葬式音頭 →テンギャン →水狼 →ヤト <さらに補完> こちら(画像の話:「この絵、欠けてない?」)に書いた通り、 絵が欠けている気がしたので、そこを補完してみた。
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| 【千年前の根の一族】 |


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・同じく知らない敵が多かった。「百鬼王だな」と思っていたやつが、
よくよく見るとなんか違う(体の縞模様が無い、腕に節がある)……とか(でも色は百鬼王からいただいた)。
ゴズノ王かと思ってたやつもよくよく見るとなんか違う。 ・背景は本来一色なのだが、ただの青空にするとほのぼのし過ぎていたので、 暗黒ランが生えている状態の出雲大社を玉造村の塔から見た時の背景に上空を描き足したものに差し替えた。 ・暗黒ランは近い方から登場順に配置した。 ・確認出来た敵は…… →地底警察 →空爪/夜翼/飛びガラ →一角星 →マダラ女王 →百鬼王 →ろくろ亡者 →オボ/飛びザル →サカテ ・似てるので色を拝借した敵 →鉄の虫ケラ →魔将パジャラ →ヤト →踊り猫 →テンギャン →鋼鉄アリ →阿鼻の獅子 →死神/死の商人 <さらに補完> こちら(画像の話:「この絵、欠けてない?」)に書いた通り、 絵が欠けている気がしたので、そこを補完してみた。
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| 【千年前の暗黒ラン】 |
![]() ![]() ![]() ![]() ・暗黒ランの茎の色が、イベントアニメーションとマップ上でかなり色が違う。 基本的にイベントアニメーション準拠の色にした。 ・千年前の根の一族の画像と同様に、大体近い順にゲームで出現した色にした。 ”大体”なのは、厳密にすると水色と青が並んでしまったため、 そこは別の色と交換しました。 ・一番手前のどアップ暗黒ランを六本の暗黒ランの前に置くと、 どこに置いてもどれかの暗黒ランを隠してしまうので、別枠にした。 ・六本の暗黒ランの背景は高山祭で暗黒ランが出現した時の根が伸びるシーンの背景。 赤い暗黒ランも同様のシーンの赤い暗黒ランが振り向く?シーンの背景。 ![]() ![]() ・聖剣の説明シーンの背景にある暗黒ラン。 暗黒ランが聖剣で封印されているイメージシーンなので、 卍丸の「我が道に敵無し!」の時の背景にしておいた。 |
| 【エンディングの吹雪御前】 |
![]() ↑の画像は天外2のエンディングにおける絹のシーン。 主に鬼族とその関係者が並んでいるが、その中に吹雪御前が居る。 「吹雪御前生き返らせるんだ……?」 「確かにある意味忘れられない人物ではあるか……」 「吹雪御前ってデカイんだなぁ……」 「よりによってこの並びに一緒に立たせるのかぁ……」 など、色々思った人もいるのではないかと思われるこのシーンですが、 この吹雪御前は本来、長門の綾鬼城に居たカインだったらしい。 というわけでカインにしてみようと思う。 <その根拠と前提情報> この情報は天外2で演出・プログラムを担当していた岩崎啓眞氏の同人誌『ハドソン伝説6 天外魔境II編』に書かれている。 天外2好きにはもちろん、当時の開発状況などが詳細に書かれていて読み物として大変面白いものになっている。 BEEP等でも販売されているので買って読もう! さて、まず前提として当時の開発手順。
そこで6番「ビジュアル班が原画をスキャンしてドット絵にする」段階で、 (もちろん辻野氏の許可を得て)ドット打ちの時に手直しするということがあったらしい…… ということをまず知っておいていただきたい。 また超大作ゲーム制作はいくつかの班に分かれており、 ゲーム班とビジュアル班は全く別の場所で作業していたというのも重要。 ちなみに「ビジュアル」とは今でいう「ムービー」に近いもので、 PCエンジンのゲーム内でアニメーションシーンといわれるような部分のグラフィックの事だ。 背景を書き換えたり、上からキャラクター(スプライト)を出したり引っ込めたり、 プログラムで動かしたりしてアニメーションを表現していた。 <そして問題のシーンが出来上がる> 開発も終盤。デバッグから「なぜ吹雪御前が生き返っているの?」という声が出てくる。 ビジュアル班「原画に描いてあったのをドットにしただけなんだけど?」 辻野「綾鬼城のカインを描いたんだけど……?」 ビジュアル班「カインって誰!?」 という事態が発生する。カインはゲーム内で顔グラフィックもイベントシーンも無かったため、 ビジュアル班はその存在を知らなかった。 そして前提情報にあるように「ちょっと絵が違う時はドット絵にする段階で直す」ということが常態化していたために、 原画に描かれた「長髪で二本角の鬼族の衣装を着た人物」を、 「ちょっと絵が違う吹雪御前」だと誤認してしまい、吹雪御前として修正されてしまった。 ストーリー上で吹雪御前は綾姫に化けており、鬼族の衣装を着ている姿しかない。 カインの設定画はゲーム班にしかなく、ビジュアル班に設定画は無かった。 修正する事も可能だったものの、 残り時間を考慮して最終判断は監督の桝田氏の判断に委ねられる事になり……。 桝田「気持ち悪くていいじゃん」 というわけで吹雪御前のままリリースされることになった。 つまり断っておきますが、この吹雪御前は間違いなく吹雪御前で正解の存在です。 <カインの設定を考える> さてこのちょっと不憫なカインを現代に復活させようというわけですが問題があります。 設定画が無いということです。 設定画を探すために当時の月刊マル勝PCエンジンを集めてみたり(特集>天外魔境II関連本>月刊マル勝PCエンジン) もしましたが見当たりませんでした。 とりあえずドット絵からわかっている情報を整理します。
試しに手近にあったメモ用紙に描いてみたらなかなか悪くない感じになったので、
これを考慮しつつドット絵を作ってみようと思います。「絵が全然辻野さんに似てない」のは似せようとしていないからです。 私には他人の絵柄で絵を描く技量はありません。 さらに他人の絵柄でオリジナルキャラとか無理無理。 「大してイケメンじゃない」……許してくださいよ~別に絵描きじゃないんすよぉ~。 <カインにしてみた考慮ポイント> ![]() ■真正面を向く そのままじゃないか、と思われるかもしれない。 しかし当初、真正面を向かせたら妙に他人行儀で違和感があったので絹へ視線を向けてみたりもしたのだが、 そうすると吹雪御前が正面を向いている事と矛盾してしまう。 ドット絵を作った人が「吹雪御前が絹に向かって微笑んでいるのは吹雪御前っぽくないだろう」と真正面を 向かせた……という言い訳も考えたが、それはさすがに修正の範囲を逸脱しているだろうと思った。 なのでカインも正面を向けておいた。……という紆余曲折が一応ある。 それにカインの位置からは絹は見えないかなぁとも思う。 ■輪郭をゴツめに いくら女性と見間違えたといってもそこは男の鬼なので、 吹雪御前よりは多少ゴツめにしておいた。 ウラや酒呑童子と比べればカワイイもんでしょ。 ■なるべく主線を使う ドットを打っていると微妙なグラデーションで描いてしまいがちだが、 なるべく色数を減らして主線を使う。そうしないとめちゃくちゃ浮いてしまう。 ■肩幅を拡げた 一応男なんで。2ドットだけなんですけど。首も太くして喉仏つけました。 ■眉毛は無い ■牙を出さない ウラに限らず鬼族のダンジョンスケールのキャラクター絵では牙があるが、カインには無い。 また、吹雪御前の設定画にもバリバリの牙があるが、エンディングの絵には無い。 ということは元のエンディング絵にも牙が無かったのだろうと思われるので描かなかった。 実の所、牙は何度か描いてみた。 しかしウラと酒呑童子を見てわかるように牙は主線で描かれるのだが、 牙を描くとどうにもこうにも変な笑顔になってしまってうまく描けなかった。 ドット絵難しい。 ■目は開いている というのも、ダンジョンスケールのキャラクター絵の目が非常に目立たないので、 もしかしたら糸目キャラ(目をつむっているかのように見えるのが平常時の目)なのではとも思ったが、 もしそうだとしたら吹雪御前と誤認した時に吹雪御前はニコニコ笑顔になっているはずなので、 目は開けておいた。 「イケメン」ということで私の絵では一応二重にしたのですが、 ドット絵でそれを表現することは私のウデでは不可能でした。 ■瞳を紫に 酒呑童子が微妙に青かったので、被らない色ということで赤にしてみたら、 なんだか悪目立ちしてしまったので暗い紫色にしておいた。 ちなみにウラはただの真っ黒瞳。 ■色について 「こんなに色が違ったら吹雪御前じゃないと分かるのでは?」と思われる人がいるかもしれないので説明。 スキャンする原画はおそらく線画(私が描いたカインの絵みたいな状態)です。 線をドットでなぞったり消したりした後、設定に従って着色していた……はず。 PCエンジンの同時発色数は512色なので、手描きで彩色した色をそのまま表現出来ません。 だから彩色したものをスキャンしたら「色を消す」という作業が増えてしまう事になるし、 主線もわかりにくくなるでしょう。 仮に手描き彩色した絵をスキャンして減色するという形で実装した場合、 細かい色の違いが増えてデータ圧縮が効かなくなり、 パッと見は豪華に見えるかもしれないがほぼ止め絵ばかりの貧相なビジュアルシーンになったでしょう。 全然自分が描いた絵と違うキャラクターになってしまったような気もするが、 素人が打つドット絵なんてこんなもんである。当時の敏腕ドッターに改めて感謝。 実際のカインは一体どんなキャラクターだったのか? いつか公開されることを願ってやまないのだった。 |